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被災地(復興地)支援についての活動理念

※初出掲載2016年8月1日追記更新2022年4月1日

阪神淡路大震災以降、日本は災害に対して敏感になり、災害直後には全国からたくさんのボランティアが駆けつけ、溢れんばかりの物資が集まる世の中になりました。

しかし、あまりにも次々と災害が起こるため、例えば、東日本大震災はまだ復興半ばであるにも関わらず、熊本地震のインパクトとともに記憶から遠ざかっていきました。そして、熊本地震もわずか2ヶ月で話題にものぼらなくなってきました。

 

私たちヤヒロラボの災害支援活動のキーワードのひとつは、「息の長い支援」です。縁あって支援することになった東北被災地(復興地)をずっと忘れたくないと願い、REMEMBER TOHOKUを謳っています。阪神淡路も東日本も、熊本も、その他の災害に対してもずっとずっと気にかけ、自分たちにできる協力を必要とされる限り惜しまない姿勢でいたいと思っています。災害時や災害前後の行政や社協などの対応の課題が指摘されることも度々ありますが、それ以前に、まず私たち市民が自分の住む町を愛し、何かあった時のために日々準備をし、また、多くの人たちが有事への対応に疲れて離れていってしまった時こそ、一歩足を前に出せるような「息の長い支援」ができるチームを目指します。

 

ヤヒロラボの災害支援活動のキーワードのもうひとつは、「相手(他者)目線」です。私たちは「困っている人の役に立ちたい」という自分の中の強い思い(欲望)に突き動かされ、行動に移します。しかし、時として、その思いが強くなりすぎると、支援を必要としている人たちのこころが見えなくなり、今はひとりでいたい人に「話を聞きますよ?」とやさしさの押し売りをしてしまったり、時には、行動している自分たちに酔ってしまったりし、手段が目的に置き換わることで、支援活動が形骸化してしまいます。

また、たとえば、被災地に靴下を送る際も、「被災地ではたくさん必要とされているのだから、とにかくたくさん送ろう!」と張り切り、集めた靴下をそのままガンガン送ってしまうと、受取先でそのたくさんの靴下を男性用、女性用、大人用、子ども用、若者用、高齢者用など、仕分けをする手間と時間の負荷をかけてしまい、逆に支援される側を疲労させ、迷惑な思いを抱かせてしまいます。よって、自分たちが起こそうとしているアクションの意味、その行動の先に、何が起こる可能性があるのかを熟考してから行動に移すことを意識するように心がけています。すなわち、「相手目線で考えたのちに自走する」という「考動(こうどう)」ができるチームを目指しています。

 

以上のキーワードから、私たちは、新見市にもゆかりのある山田方谷先生の「至誠惻怛(しせいそくだつ)」を活動のモットーとしています。他者に対して「誠実に寄り添うこころ」を持つことが、接する人たち、そして自分自身の人生を豊かなものとし、幸せへと繋げていけると信じて活動しています。2022年から災害支援プロジェクトの#サポウィズと一緒に制作したコラボレインウェアの背面に刻んだ「SINCERITY, COMPASSION」というテーマも、この「至誠惻怛」の理念を反映させたものとなっています。

©YAHIRO LAB

当ページの文を引用ではなく、転載される場合はご一報くださいますよう、何卒お願い申し上げます。

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